二人目が生まれたら上の子が急にワガママになったり、今までできたことをやらなくなったりして困った!というママは多いもの。上の子の赤ちゃん返りには、どのように向き合えば良いのでしょうか?
二人目出産後の上の子の赤ちゃん返りについて、我が家の体験談を交えてお伝えします。
二人目出産後に上の子はどんな変化がある?

二人目を授かって最初のころはママのお腹も目立たず、「弟か妹が生まれるんだよ〜」と教えても実感のなかった長男。出産が近づきお腹が大きくなってくると、「赤ちゃん楽しみ!」と言ってお腹をナデナデしてくれるようになりました。
しかし、いざ第二子が家にやってきて赤ちゃんのいる生活が始まると、状況は一変します。二人目が生まれた後に上の子に見られる変化には、どのようなものがあるのでしょうか。
ママに甘えたがる
赤ちゃんのお世話で構ってもらえない寂しさから、とにかく甘えるようになりました。ママがちょっと部屋から出ただけで「どこ行くの!?」と敏感に反応してトイレまで追いかけてきたり、もう4歳なので階段は一人で降りられるのに毎回「抱っこして~」とねだったり。
食事中も「ママの膝の上じゃないと食べない!」と言って、赤ちゃんにママを取られないように必死でした。
情緒不安定になる
気持ちがとても不安定になって、ちょっとしたことで泣き出すことが多くなりました。夜泣きもひどく、夜中に下の子が泣くと上の子も目覚めて、布団の上でバタバタと暴れながら癇癪を起こしたように大声で泣き叫ぶのです。
夜中に2人揃って泣かれ、下の子を片手で抱っこして授乳しながら上の子をもう片手でトントンして何とか寝かせるのが精いっぱいでした。
夜泣きは2か月くらい毎日続きましたが、上の子が赤ちゃんの泣き声に慣れてくれたようで自然になくなりました。今ではどれほど下の子が激しく泣いてもスヤスヤと熟睡しています。
また、ママと離れたくないという気持ちから保育園や幼稚園に行くのを嫌がる場合もあります。我が家は登園拒否の対応が特に大変だったと感じました。登園拒否の話については後ほど詳しく紹介します。
ワガママがひどくなる
それまで一人っ子で甘やかされていたぶん、妹が生まれてから自分が注目されなくなったと感じて、ワガママが加速しました。ご飯を自分で食べず赤ちゃんのように「あーん」して食べさせてほしいと言ったり、赤ちゃんを抱っこしないで自分と遊んでほしいと主張したり。
赤ちゃん返りは親の愛情を取り戻そうとする自然な行動です。ワガママが度を越えるとつい叱ってしまいがちですが、これを乗り越えることで上の子はお兄ちゃんやお姉ちゃんとして成長できるので、ママを困らせるような行動が続いても慌てず見守ることが大切だそうです。
おもらしする
トイレに行ける年齢の子でも、下の子が生まれたのをきっかけにおもらしが増えてしまう子もいるようです。我が家は4歳になってもトイレトレーニングがなかなか進まず、下の子の出産時点でまだ上の子はオムツを履いていました。
出かけるときに2人分のオムツを持ち歩かなくてはならなかったので、いつもリュックがパンパンでした。
赤ちゃんを怖がる
赤ちゃんが甲高く泣くトーンが耳障りだったのか、我が家の長男は下の子が泣くたびに「赤ちゃん怖い」と言って耳を塞ぎ部屋のすみっこに逃げていました。
下の子に意地悪するなどの行動はなかったものの、最初のころは赤ちゃんに近づいたり触ったりすることはほとんどしませんでした。下の子が生後3か月くらいになってよく笑うようになると、愛着が沸いたようでようやく距離を縮めるようになりました。
今では下の子が声を出してケラケラ笑うのが楽しくて、ひょうきんな顔をしたり面白いダンスをしてあやしてくれる良いお兄ちゃんです。
突然始まった登園拒否に大苦戦

二人目妊娠中に上の子が保育園に入ったのですが、入園当初から嫌がることなく楽しんで通っていました。送り出すときに泣くことも全くなかったのです。
しかし、二人目が生まれて1か月ほど経ったある日、突然の登園拒否が始まりました。
保育園に着いたのに車から降りない
保育園の駐車場に着くと、いつもならすぐに降りて小走りで園の玄関に向かうのですが、その日は助手席に座ったまま下を向いて動こうとしませんでした。
そして鼻をすすって泣き始め、小さな声で「ママと離れるのやだ…」と呟きました。落ち着くまでしばらく車内で待ってみたものの涙が止まらず、抱っこして連れて行こうとしても暴れて手がつけられません。入園して以来初めてのことで、困り果てているうちに登園時間が過ぎてしまいました。
泣き叫ぶ長男を先生に預ける
登園時間を過ぎても教室に来ないのを心配して、担任の先生が駐車場まで様子を見に来てくれました。先生に事情を説明して、何とか長男をなだめて登園させることに。
一度は登園することを了承した長男でしたが、先生に抱きかかえられて教室へ向かう途中で再び泣き出し、悲痛な声で「ママー!ママー!」と泣き叫びながら階段を上がって行きました。
明るかった長男から笑顔が消えた
その日から長男は毎日登園を嫌がり、園の玄関で先生に抱きかかえられ泣きわめく日々。お友達と遊ぶのが大好きな明るい子だったのに、教室では泣いてばかりで活動にも参加できず。
家に帰ってきても笑顔がなく、「保育園やだ」「ママとお家にいたい」ばかり言って暗い表情をしていました。あまりに嫌がるのでしばらく保育園を休ませようか悩みましたが、長く休めばさらに行きたくない気持ちが強くなるのではないかと思い、辛くても登園させる道を選びました。
登園拒否はいつおさまった?
しばらく続いた登園拒否ですが、頑張って通園した結果、2か月ほどで次第に落ち着いてきました。家族や先生のサポートもありましたが、一番大きかった要因は、赤ちゃんの存在を長男が受け入れてくれたことだと思います。
あやすと笑うようになった下の子に対して「かわいい」「うれしい」といった感情が芽生えたようで、ヤキモチを焼くことが少なくなり、それとともに登園拒否もおさまりました。元の笑顔も戻り一安心。
その後は、風邪を引いて長く休んだりすると自ら「保育園行きたい」と言うほどになり、登園拒否を乗り越えてひとつ成長したな~と感じられました。
これから入園を迎える場合は、入園準備についての記事も参考にしてください↓↓
出産後の上の子との関わり方は?

二人目が生まれてすぐは授乳やミルク、オムツ替えなどで忙しく、上の子の相手をしてあげられる時間が少なくなりがちです。
ママは赤ちゃんのお世話ばかりで、パパは日中仕事で居ない。遊んでほしくてママの気を引こうとしたら「赤ちゃんが寝てるから静かにして!」と怒られる。
以前のように構ってもらえない寂しさから、親を困らせるような行動をしてしまう場合があります。自分の気持ちをうまく表現できないことも。
我が家の長男も私には直接言えなかったのか、おばあちゃんの所に行って「ママは僕のことが嫌いなんだ…」とこっそり話していたそうです。
下の子に手がかかるのは仕方のないことですが、上の子のケアも大切。産後は、ここで紹介する上の子との関わり方のポイントを意識してみましょう。
できるだけ上の子優先にする
上の子と過ごす時間がとれるときは、上の子優先にしてあげると寂しい気持ちを和らげることができます。下の子が寝ている間にママと上の子でおやつを食べるとか、ちょっとしたことでもOK。ママを独り占めできる時間をつくってあげましょう。
私は下の子の授乳中に、上の子に絵本を読んだりしていました。周りのサポートを受けられる状況なら、下の子を預けてママと上の子だけでお出かけするのも気分転換になるでしょう。
我が家では下の子が生まれた後に上の子のトイレトレーニングが本格化して、トイレの付き添いやお漏らしした衣類の着替えなどの対応に追われていたので、そのときは割り切って下の子が多少泣いていても上の子を優先して対処していました。
選択権を委ねる
精神的に不安定なときは、ちょっとしたことで癇癪を起したり、落ち込んだりすることがあります。あまりにワガママが多いと「いい加減にして!」と怒ってしまいがちですが、「どっちがいい?」と選択肢を示して本人に選んでもらうことで、自分の要望が通ったという満足感を与えられるかもしれません。
お手伝いをしてもらう
上の子にできそうなお手伝いをお願いするのも良いでしょう。ママに頼られると、けっこう喜んでやってくれます。コミュニケーションの一つとして採り入れてみてはどうでしょうか。
お手伝いしてくれたときは「ありがとう!助かったよ!」と笑顔で感謝を伝えましょう。
スキンシップを増やす
下の子ばかり抱っこしていると、上の子は居場所がなく疎外感を感じやすくなります。ときには上の子を抱っこしたり、ふれあう時間を大切にしましょう。ママにギュッとしてもらうと上の子は安心できるでしょう。
また、下の子のお世話や家事に追われていると、ママはイライラして上の子にきつく当たってしまうことがあります。私も気持ちに余裕がなく上の子に怒ってばかりで、「ママ怖い顔やめて」と言われたことがありました。
子どもは大好きなママに笑っていてほしいと思っています。上の子にも笑顔を意識して接してみましょう。
呼ぶときは名前で
お兄ちゃんやお姉ちゃんになったことを自覚するまでに、時間がかかる子もいます。その場合は、いきなり「おにいちゃん」「おねえちゃん」と呼ぶよりも、いつも通り名前で呼んであげた方が良いかもしれません。
二人目出産後は上の子と向き合う時間をつくろう

上の子の赤ちゃん返りは、構ってもらえない寂しさやママと離れたくないという気持ちの表れです。ママも産後で余裕がないかもしれませんが、少しでも上の子と接する時間を確保しましょう。
赤ちゃん返りはずっと続くわけではなく、時期が来れば徐々に落ち着いてきます。上の子が不安そうにしていたら、安心できるように気持ちを受け止めてあげましょう。